DARKNESS CLUB 略してDC←〜合宿編9〜

「ふん、あいつら、こんなオバケの衣装でビビるなんて、大したことないのね」
「闇を征服スるのにソう時間はかからないデスね!」
「油断は禁物だ。失敗したら我とドール殿でもかばいきれぬ」
「わかってるわよ☆シェルは心配性なんだから☆」
「……私も、心配」
「さて、行くか」
「闇を必ず征服する」










「さて!Cチームは俺とkペア☆行ってきます!」
「不安だなあ…」
楽しそうなかんなと怯えている他のみんなを横目に、kはただ溜め息をつくことしかできなかった。
その先に危険なことが待ち受けているとも知らずに…
「アトルも行くよ」
「ぇ?」
「女の子とガキじゃ心細いだろうし」
「誰がガキじゃ!」
「kしかおらへんやん」







場所は一転、ここはきもだめし場の山奥。
「いいか?次闇が来たら、ティルが…」
「てかもう闇来てない?ガサガサ言ってるし」
「うわ!本当だ!早!じゃあこの間話した通りにね!」
「ラジャ☆」
「了解デス!」
「承知した」
「………うん」
謎の五人は、それぞれ身構えた。






「るんるるーん♪カレーは旨い〜〜♪だけどそれにシーフードを混ぜるな危険〜♪」
「どんな歌だよ!」
「……なんか、気配がするんだけど」
真っ先にそれに気がついたのは、アトルである。
「オバケか!?」
「身構えとけ!」
それは、籔から飛び出して、一直線にかんなへ向かった。そして、首に刺さった。
強烈な眠気がかんなを襲う。やばい。即効性の睡眠薬か。それとも、毒か。
いずれにせよ、かんなはその場に倒れ込み、深い眠りについた。
「今だ!人質いただき!」
女の声が聞こえた。黒髪をなびかせて、青い目を細め、かんなを奪い去ろうとした。
しかし、アトルが間一髪で防いだ。鎌を手にして、女があらかじめ持っていた剣に叩きつけた。女は躊躇せず、アトルの腹に拳を喰らわせて、放り投げた。
と同時に、違う方向からまた飛び出してきた。今度は男だ。
色黒で、髪は金色だ。目の色は…闇の中でよく見えないが、恐らく黄金色。
「っ打ぁっ…!!」
kがうめき声に近い声を漏らして男を止めた。
「マジカル☆マジカル☆らんらんらん♪」
場違いで陽気な声が聞こえてくる。すると、kは強風に煽られたように四方八方にとばされた。
魔術らしいが、あんな魔術用語は聞いたことがない。と言っても、kはルキに習った初歩的なものしか知らないのだが。
「…ぐっ…お前らは、もしや」
「察しがいいのね。そうよ。地獄の先(ザ•ヘル)のメンバーよ」
気がつくと、男はかんなを、女は睡眠薬でも飲ませたのか、ぐったりしたアトルを担いでいた。
「アトルが寝返るからどんなものかと期待していたのだけど…あ、私はメル。アトルのペアよ。覚えなくてもいいわ」
よく見ると、男と女の他にも仲間が結構いた。
ショートカットで、男か女かよく分からない奴。いかにも魔術師…というか魔法使いの格好の奴。メイドの格好で、ぬいぐるみを抱えてるやつ。色々な意味で大小様々だ。
男から順番に、こう名乗った。
「我はシェル。武道を嗜む者だ」
「私はティルデス!USA生まれデス!」
「あたしはマジカル☆こう見えて恋する乙女☆」
「…………ドール…」
「ふむふむ成る程…覚えられん!」
「とりあえず、私たち地獄の先の屋敷にいるわ。この子はただの人質。明日、来なかったらこの子がどうなるか分かってるわよね」
「ああ…分かった…明日…」
「聞き分けがいいわね。それじゃ」
アトルとアヤを担いだまま、五人は漆黒に消えて行った。






「……ということなんだ」
kは戻ると、すぐさま全員に説明した。
「へー…」
「あの二人なら自力で抜け出せる気がするんだけど…」
「相手は五人以上だぞ…?殺す気か」
「そうだなあ…じゃあ明日もう一度予定を立て直そう」
「はあい」
闇は宿に戻り、風呂と飯をいただいてすぐ寝た。
ただ一人、kだけすぐに寝れなかった。








続く!(急展開スマソ)
★次から地獄の先戦闘編になるよ←





地獄の先→ザ•ヘル
魔術用鉱石→クリスタン
って読むよ((





Thank you for watching!!